牛乳・乳製品


生乳生産は前月に続き前年水準を上回る

 3年9月の生乳生産は、対前年同月比101.5%の665.7千トンで、前月に続き前年
水準を上回った。北海道、都府県別にみると、北海道の生産は、前年水準を上回っ
て推移し順調に伸びているのに対し、都府県は2年10月以降前年水準を下回り、9
月は、北海道が対前年同月比108.7%、都府県が対前年同月比97.4%となった(図
1)。

 10月は、都府県の回復が遅れているものの、北海道が対前年同月比110%程度と
引き続き増加基調にあることから、全体としては、引き続き前年水準を上回るもの
と思われる。


飲用牛乳の需要は鈍化傾向

 飲用牛乳等向け処理量は、3年7月から前年水準を下回り、9月は対前年同月比
98.5%の449.7千トンとなり、飲用牛乳の需要はやや鈍化した。なお、飲用牛乳等
向け処理量を季節調整済み値でみると、2年夏以降横ばいから減少傾向となってい
る(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格は堅調

 9月の乳製品向け処理量は、生乳生産の伸びと飲用需要の鈍化もあって、対前年
同月比109.1%の205.8千トンと前月に続き、大きく前年水準を上回った。これにと
もない、主要乳製品であるバター及び脱脂粉乳の9月の生産は、前年水準を大きく
上回り、バター対前年同月比112.9%、脱脂粉乳同106.7%となったが、4〜9月の
累計では前年水準を下回り、需給は依然ひっ迫し、卸売価格も堅調に推移した(図
3、4)。


引き続きバター、脱脂粉乳を放出

 このような状況から、事業団は、4月から9月のバター及び脱脂粉乳の放出に続
き、10月8日、16日及び30日に合計バター4,564トン及び脱脂粉乳8,042トンの放出
を行った。また、9月5日付け輸入発表のバター11,000トン及び脱脂粉乳20,000ト
ンについては、9月5日及び10月3日に全量の輸入手当を行った。


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