鶏卵


引き続き堅調な需要

 平成3年9月の推定出回り量(消費量)は209,778トンとなり、対前年同月比10
8.2%と前年をかなり上回った(図1)。2年10月以降推定出回り量は前年並みで
推移してきたが、3年4月からは4%以上の伸びを示しており、4月からの累計で
は、対前年同期比106.6%となっている。総務庁「家計調査報告」によると、鶏卵
の家計消費量は2年12月以降前年水準を上回って推移しており、8月は7月に引き
続き対前年同月比104.1%の高い伸びとなっている。


増加傾向で推移する生産量

 平成3年9月の生産量は204,360トンとなり、対前年同月比107.1%と前年をかな
り上回った(図2)。飼料の値上げ等もあって2年12月まではわずかに前年を下回
ってきた生産量は3年1月以降前年を上回り、4月以降4%以上の伸びを示してい
る。なお、4月からの累計では対前年同期比105.8%となっている。また、採卵用
ひなえ付け羽数が4月以降高い伸びを示していたが、8月は対前年同月比102.0%
となった。農林水産省統計情報部によると10、11、12月の採卵鶏ひな出荷羽数の見
通しは、それぞれ対前年同月比100、101、99%の見込みである。


わずかな輸入量

 平成3年9月の輸入量は5,418トンで消費量の2.6%とわずかであるものの、増加
傾向で推移している(図3)。


堅調な卸売価格

 平成3年9月の卸売価格(東京平均)は、生産増にもかかわらず8月に比べれば
18円/s値を上げ、242円/sとなった(図4)。対前年同月比で見ると91.0%と
なっているものの、強含みに推移している。なお、10月の東京、全農M規格の平均
価格は、266円/sとなっている。


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