豚肉


前年水準で推移する消費量

 平成3年7月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、これまで停滞していた
ものの、、103.9%(前年同月比、以下同じ。)と増加した(図1)。総務庁家計調
査報告によると、6月の家計消費量は97.7%と前年を割っているものの、加工品仕
向肉量は、5月以降前年水準を超えて(6月105.2%)推移している。

かなり下回る生産量

 平成2年5月以降前年を割り込んで推移してきた生産量(部分肉ベース)は、3年7
月も95.4%と大幅に前年を下回った(図2)。昭和62年度以降生産量は110万トンベ
ースで推移していたが、2年度に割り込み3年度に入ってからは急減傾向で推移して
いる。農林水産省畜産局によると8月の肉豚出荷頭数(見込み)は、1,516千頭(92
%)であり、9月は1,538千頭(96%)と見込んでいる。

大幅に増加する輸入冷蔵品、相場高騰を冷やす

 7月の輸入量は32,989トンとなり、数量では前月の33,830トンを下回ったものの、
前年同月比では130.4%と大幅に増加した(図3)。そのうち52%は台湾からの輸入
によるものであった。冷蔵品の輸入量は6,397トンで全輸入量の約20%を占めてお
り、前年同月に比べて215%の大幅な増加となった。8月の台湾からの輸入も冷蔵品
を中心に増加することが見込まれている。

8月中旬以降急落した卸売価格

 冷蔵品の輸入増もあって7月の枝肉卸売価格(東京市場の省令価格)は、上昇幅
が前月より小幅にとどまり18円/kg高の635円/kg(103.4%)となった。8月の速報
値では、567円/kg(90.1%)となっており中旬以降急落している(図4)。


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