牛乳・乳製品


前年水準を下回る生乳生産

 生乳生産は、3年4月以降前年水準を下回って推移し、7月も前年同月を0.4%下回
った。北海道、都府県別にみると、北海道の生産が前年水準を上回って推移してい
るのに対し、都府県は2年10月以降前年水準を下回って推移し、7月の生産は、前年
同月比北海道104.4%、都府県96.5%となった(図1)。

 8月の生産は、北海道は前年同月比106%程度と引き続き回復基調にあるものの、
都府県の回復が遅れていることから、全体としては前年水準並みか前年水準を若干
下回るものと思われる。

飲用牛乳等向け処理量は前年水準並みに

 飲用牛乳等向け処理量は、5月までは2年度に引き続き、2%台の伸びを示してい
たが、7月は、前年同月比99.7%と6月に引き続き前年水準並みとなった。なお、飲
用牛乳等向け処理量の季節調整済み値は、2年夏以降ほぼ横ばいで推移している
(図2)。

ひっ迫続く乳製品需給

 7月の乳製品向け処理量は、前年同月比99.4%と4ヵ月ぶりに前年水準並みとなっ
たものの、全粉乳、クリーム等の生産が大きく伸びたこともあり、7月の主要乳製
品の生産は、引き続き前年水準を大きく下回った(3年7月バター前年同月比92.5%、
脱脂粉乳同93.8%)。

 このため、主要乳製品の需給は依然ひっ迫し、卸売価格も堅調に推移した(図3、
4)。

引き続きバター、脱脂粉乳を放出、輸入手当

 このような状況から、事業団は、4月から6月のバター及び脱脂粉乳の放出に続き、
8月にバター941トン及び脱脂粉乳3,366トンの放出を行った。さらに、9月4日にバ
ター502トン及び脱脂粉乳2,642トンの放出を行った。

 また、4月及び7月のバター及び脱脂粉乳の輸入手当に引き続き、9月5日にバター
8,005トン及び脱脂粉乳15,000トンの輸入手当を行った。


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