牛肉


4月の消費は大幅増

 4年4月の推定出回り量(消費量)は、輸入量の大幅な増加等から82,474トン(対
前年同月比117.4%)と、前年同月を大幅に上回った(図1)。特に輸入品は、自由
化セールで売り上げを伸ばした前年同月を2割以上も上回った。

 4月末の推定期末在庫は、66,559トン(対前年同月比59.3%)、うち、輸入品在
庫は54,913トン(対前年同月比55.6%)で、事業団在庫は6,055トンとなっている
(図2)。


生産はかなり増加

 4月の生産量は、34,102トン(対前年同月比105.1%)とかなり増加した(図3)。

 種類別と畜頭数をみると、和牛はめす和牛が1割以上増加し、全体で44.5千頭
(対前年同月比107.3%)とかなり増加した。乳牛のと畜頭数も、73.5千頭(対前
年同月比104.3%)と増加した。


史上最高の輸入量

 4月の輸入量は、関税率の切り下げで通関を遅らせていたものが一斉に通関され
たことにより、53,539トン(対前年同期比161.5%)と史上最高の輸入量となった
(図4)。

 その内訳(くず肉、煮沸肉を除く。)は、チルドは19,810トン、フローズンは33,
334トンで、チノレドの割合は37.3%であった。

 事業団が38商社から聞き取った独自の調査によると、5月は前年同月の水準に戻
るとみられ、全体の輸入量は約3万3千トン程度と見込まれる。


省令価格は安定価格帯の下方へ

 4月の省令価格(東京市場、以下同じ。)は、1,030円/kg(対前年同月比88.3%)
と3月に比べ12円/kg値を下げ、5月の速報値でも960円/kgとさらに値を下げている
(図5)。

 和牛の価格は、高級物(A-5)が相変わらず堅調に推移、しているのに対し、A-4
以下は規格の低いものほど値下がり幅が大きくなっている。

 乳用種の価格は、4月は乳おす「B-3」1,028円(対前年同月比85.7%)、「B-2」
808円(対前年同月比93.8%)、乳めす「C-1」354円(対前年同月比98.6%)と低
い水準で推移している。5月の速報値でも乳おす「B-3」1,014円、「B-2」753円、
乳めす「C-1」363円となっている。

 また、4月の輸入牛肉の価格(国内仲間相場)は、輸入量が多かったことから、
オセアニア産チルドを中心に全般的に値を下げた(図6)。


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