牛乳・乳製品


生乳生産は引き続き前年水準を上回る

 4年4月の生乳生産は、対前年同月比102.8%の723.7千トンで、9ヵ月連続して前
年水準を上回った。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は3年5月以降毎
月大きく前年水準を上回り、4年4月も対前年同月比107.4%と大きく前年水準を上
回ったのに対し、都府県は3年11月まで前年水準を下回って推移し、12月からプラ
スに転じたものの、4年4月は対前年同月比100.O%と前年水準並みとなった。最近
の生乳生産を季節調整済み値でみると、2年初めから横ばいで推移した生産は、3年
夏以降概ね増加傾向を示している(図1)。


飲用需要は回復傾向

 4月の飲用等向け処理量は、対前年同月上ζ101.0%の418.8千トンで、3年12月以
降、わずかながら前年水準を上回っている。飲用等向け処理量を季節調整済み値で
みると、3年夏は天候不順等もあり需要が一時停滞し、処理量はわずかに減少した
が、3年10月頃からわずかながら増加に転じ、需要は回復傾向がみられる(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格はわずかながら低下

 4月の乳製品向け処理量は、生乳生産の伸びが飲用等向け処理の伸びを上回った
ため、対前年同月比105.9%の295.6千トンと9ヵ月連続し下前年水準を上回った。
これにともない、主要乳製品であるバター及び脱脂粉乳の4月の生産は、引き続き
前年水準を上回り、バター対前年同月比113.6%、脱脂粉乳同108.2%となった。

 また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉乳の卸売価格は、3年12
月以降わずかながら低下傾向を示している(図3,4)。


4月28日に脱脂粉乳17千トン輸入入札

 平成4年度の乳製品の輸入枠については、4月24日にバター2千トン、脱脂粉乳26
千トンの輸入発表があったが、4年度においては、夏場に脱脂粉乳の需給のひっ迫
が見込まれるため、事業団は、4月28日に脱脂粉乳17千トンについて輸入入札を行
った。


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