鶏肉

好調な加工品需要に支えられる消費量

　4年4月の推定出回り量（消費量、骨付き内ベース）は152,677トンとなり、前月
に引き続き前年を上回った（対前年同月比105.9％、図1）。4月からは、輸入牛肉
の関税率がさらに10％引き下げられたものの、鶏肉の消費量に関して影響はなかっ
たものと思われる。

　家計消費量は、前月に引き続き前年を割り込み、3月は対前年同月比99.O％とな
った。しかし、調理品、半調理品の業務用等及び加工品需要は、3年1月以降前年を
上回って推移しており、4年3月も引き続き前年を上回った（対前年同月比109.3％）。

　なお、3年度家計消費量は対前年度比98.5％、加工品仕向肉量のそれは112.O％と
なった。


前年並みの生産量

　4月の生産量（骨付肉ベース）は118千トン（農林水産省食肉鶏卵課推計）となり、
前年並みとなった（対前年同月比101.9％、図2）。

　また、農林水産省統計情報部によると5月、6月、7月のブロイラー用ひな出荷羽
数の見通しはそれぞれ対前年同月比96、102、98％の見込みである。


大幅に増加した輸入量、在庫も高水準

　4月の輸入量（骨付肉ベース）は、業務用等及び加工用需要に支えられ35,103ト
ンとなり、前年を大幅に上回った（対前年同月比142.6％、図3）。

　一方、4月の推定期末在庫は78,529トンで対前年同月比173.3％となり、増加傾向
で推移している（図4）。そのうち、輸入品在庫量は対前年同月比181.3％、国産品
在庫量は、量的には少ないものの対前年同月比136.O％となっている。


卸売価格は強含み

　4月のもも肉、むね肉の卸売価格（東京、中値）は、それぞれ595円／kg、412円
／kgとなった。5月の速報値ではそれぞれ618円／kg、417円／kg（対前年同月比は
それぞれ103.9％、101.2％）と強含みで推移している。

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