牛肉


1月の消費は前年を下回る

 平成4年1月の推定出回り量(消費量)は、57,358トン(対前年同月比98.7%)
と、景気後退の影響で2年3月以来約2年ぶりに前年同月を下回った(図1)。

 1月末の推定期末在庫は、73,336トン(対前年同月比60.6%)と前月より910ト
ン減少した(図2)。うち、輸入品在庫は60,344トン(対前年同月比56.6%)で、
事業団在庫は20,178トンとなっている。

生産はやや増加

 1月の生産量は、30,444トン(対前年同月比102.7%)とやや増加した(図3)。

 種類別と畜頭数をみると、和牛は、めす和牛(対前年同月比104.0%)、去勢和
牛(対前年同月比104.2%)とも増加して、和牛全体では37.1千頭(対前年同月比
104.0%)となった。乳牛のと畜頭数も、乳おす(対前年同月比102.1%)、乳めす
(対前年同月比102.3%)、乳牛全体で68.2千頭(対前年同月比102.2%)と増加し
た。

輸入量はさらに減少

 1月の輸入量は、26,007トン(対前年同期比77.0%)と3年6月以降前年を下回
って推移している(図4)。その内訳(くず肉、煮沸肉を除く。)は、チルドは12,
135トン、フローズンは13,475トンで、チルドの割合が47.4%と5割を下回った。

 事業団が39商社から聞き取った独自の調査によると、2月も約2万1千トンと、
前年を2割程度下回る水準となっている。

省令価格は低下、乳用種は低水準

 1月の省令価格(東京市場、以下同じ。)は、1,113円/s(対前年同月比89.8
%)と12月に比べ120円/s値を下げ、2月の速報値でも1,090円/sとさらに値を
下げている(図5)。

 和牛の価格は、高級物(A−5)が相変らず堅調に推移しているのに対し、A−
3以下の規格のものは消費の減退等により、値を下げた。乳用種の価格は、1月は
乳おす「B−3」1,099円(対前年同月比88.0%)、「B−2」797円(対前年同月
比76.7%)、乳めす「C−1」340円(対前年同月比84.0%)と低い水準で推移し
ている。2月の速報値でも乳おす「B−3」1,070円、「B−2」791円、乳めす
「C−1」328円となっている(図6)。

 また、1月の輸入牛肉の価格(国内仲間相場)は、チルドの輸入量が1万2千ト
ンと減少したことから、月後半からオセアニア産チルドが全般的に値を上げ、2月
15日現在の市況でもさらに値を上げている。


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