牛乳・乳製品


生乳生産(図1)−引き続き前年水準をかなり上回る

 4年9月の生乳生産は、69万5千100トンで、引き続き前年水準をかなり上回った
(4.4%)。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は3年5月以降毎月大き
く前年水準を上回っている(5.3%)。都府県は3年12月からプラスに転じ、一時中
だるみからみられたが、6月以降前年水準を上回って推移している(3.8%)。最近
の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年夏以降増加傾向を示しており、今春一
時横ばいとなったが、5月から再び増加傾向となっている。


飲用等向け処理量(図2)−増加に転じる

 飲用等向け処理量は、4年に入って4月まではわずかながら前年水準を上回り、そ
の後ほぼ前年と同水準で推移していたが、9月は前年の落ち込みと天候に恵まれた
こともあって前年同月をやや上回る46万5千300トンとなった(3.5%)。なお、飲
用等向け処理量を季節調整済み値でみると、3年夏は天候不順等もあり需要が停滞
して処理量は減少し、その後一時持ち直したものの、4年度にはいって再び減少傾
向を示している。


主要乳製品(図3、4)−生産はかなり増加、価格はわずかに低下

 9月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量の伸びが生乳生産の伸びに及ばな
かったため、22万200トンと引き続き前年水準をかなり上回った(7.0%)。これに
伴い、主要乳製品であるバター、脱脂粉乳の9月の生産は、引き続き前年を大幅に
上回った(バター35.9%、脱脂粉乳10.1%)。また、3年10月まで堅調に推移して
きたバター及び脱脂粉乳の卸売価格は、3年12月以降わずかながら低下傾向となっ
ており、特に、バターの価格の低下が顕著である。


今月のトピックス−畜産の産出額がコメを上回る

 平成3年の農業総産出額が公表されたが、畜産は3兆1千億円で農業全体に占める
構成比は27.1%となり、25.5%に低下したコメを初めて上回った。これで名実とも
に、畜産が我が国農業の基幹的部門になったのではないだろうか。なお、畜産に占
める生乳の割合は25.0%となっている。


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