鶏肉


消費量(図1)−3ヶ月ぶりに前年水準を上回る

 4年9月の推定出回り量(消費量、骨付き肉ベース)は、13万7千988トンと3ヶ月
ぶりに前年水準をやや上回った(2.5%)。これは、秋の行楽需要により増えたこ
とによる。


生産量(図2)−前年並み

 9月の生産量(骨付き肉ベース)は10万5千トン(農林水産省食肉鶏卵課推計)と
ほぼ前年並みとなった。

 また、農林水産省統計情報部によると10月、11月、12月のブロイラー用ひな出荷
羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比97、96、99%と見込まれている。


輸入量・期末在庫量(図3、4)−輸入量はかなり増加

 9月の輸入量(骨付き肉ベース)は、3万2千746トンとかなり増加した(6.4%)。
これは、タイ、中国などの日本市場向けの工場の稼働率を上げるため、日本市場が
安値でも輸出せざるえないためと思われる。一方、9月の推定期末在庫は、8万6千
155トンと依然高水準で推移している。


卸売価格−昨年に比べ低水準

 9月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、それぞれ551円/kg、379円
/kgとなり、10月の速報値では、それぞれ576円/kg、382円/kgと反発したが、昨
年に比べ1割前後低い。


今月のトピックス−依然として高水準な輸入量

 9月に入り鶏肉の輸入がまた増加し、依然として多量の国内在庫を抱えている。
国内業者にも減産の気運はあまりみられず、また、需要についてもかげりが出てお
り、これから先の需給動向と相場が心配される。


元のページに戻る