★ 事業団便り


Jビーフ「好き焼き祭り」−すきやきをめぐる壮絶な学生たちの戦い−


 平成4年10月15日(木)から11月15日(日)まで、生産者と流通業者の方々が一
体となって「Jビーフ・国産牛肉 秋の大キャンペーン」が展開されましたが、こ
のキャンペーンのメインイベントとして、10月16日(金)に、東京は池袋サンシャ
インシティアルパ地下1階の噴水広場において、Jビーフ「好き焼き祭り」が盛大
にとり行われました。

 牛肉の輸入自由化も2年目に入り、輸入牛肉と国産牛肉との競合が益々激しさを
増しつつある昨今、国産牛肉の良さを消費者の方々にもっとよく知っていただき、
一層消費を拡大するために、国産牛肉の消費拡大キャンペーンの一環として、財団
法人日本食肉消費総合センターがこのイベントを主催いたしました。

 開催に当たっては、農林水産省及び当事業団が後援し、さらには各生産者団体等
の方々にも、本イベントの開催趣旨に御賛同いただきその協賛を得て、開幕の運び
となりました。

 イベント当日は、事前の新聞広告やJR各路線での車内広告、さらにはイベント
開催と秋の大キャンペーンのメッセージをボディに装飾したオートバイやアドボー
ドカーでのPR活動の甲斐もあって、会場は黒だかりの人でした。

 さて、この日のメイン企画は、なんといっても「東京六大学対抗 好き焼きマラ
ソン」です。この企画は、イベント会場中央に二十畳程度の畳を敷き詰めた好き焼
き大広間が設けられ、その上で東京六大学の学生(各大学12名、計72名)が、イベ
ントのスタートから終了まで5時間にわたってすきやきを食べ続け、優勝を競い合
うというものでした。審査は、単に大食いを競うというものではなく、いかに学校
色あふれたすきやきを作るか、国産牛肉で作ったすきやきに関していかにすばらし
いコメントをするか、また、長時間にわたっていかになごやかにおいしそうに食べ
ているかなどのポイントで判定するというものであり、各審査員は学生たちのコメ
ントや一挙手一投足に見入っていました。学生たちのコメントのなかには、国産牛
肉は、「おいしい」、「やわらかい」、「新鮮」などのほか、「生産者の顔が見え
る国産牛肉」や「お年寄りにもってこいの国産牛肉」など主催者側の気持ちをくす
ぐる発言も登場しました。また、応援の学生のために「好き焼きマラソン」と並行
して、大学対抗のクイズ合戦も行われ、会場はすきやきから立ち上る湯気と学生た
ちの熱気であふれていました。

 当日は、学生対象の企画ばかりでなく、御来場の方々には、各生産者団体から2,
000パックにもおよぶ国産牛肉加工品の無料プレゼントが行われたほか、国産牛肉
ならではのすきやきを賞味いただくための無料試食タイム、食肉の持つ優れた栄養
や機能を紹介した小冊子及びオリジナル蛍光ペンのプレゼント等一般の消費者にも
もりだくさんのメニューが繰り広げられました。

 早朝のイベント開始からなごやかな雰囲気の中にも、母校のために健闘した「好
き焼きマラソン」も、午後3時過ぎには、優勝校 早稲田大学、準優勝校 明治大
学の表彰式をもってすべて終了し、併せて、国産牛肉の消費拡大を目的とした東京
での「Jビーフ 好き焼き祭り」も、滞りなく幕を閉じました。学生や御来場の方
々のなかには、繰り広げられた戦いや種々のイベントの余韻にどことなく浸ってい
る後景が見受けられ、「やはり牛肉は、国産牛肉」といっていただいているような
感がありました。

 なお、このイベントは、今回の東京会場に引き続き、10月30日(金)大阪梅田の
「阪急サンひろば」においても、同様に開催されました。

(助成部 鈴木 清之)


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