牛乳・乳製品


生乳生産は引き続き前年水準をかなり上回る

 4年8月の生乳生産は、対前年同月比104.3%の721.0千トンで、引き続き前年水準
をかなり上回った。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は3年5月以降毎
月大きく前年水準を上回り、4年8月も対前年同月比106.9%となった。都府県は3年
12月からプラスに転じ、一時中だるみがみられたが、6月以降前年水準を上回って
推移し、8月は102.5%となった。最近の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年
夏以降増加傾向を示しており、今春、一時横ばいとなったが、5月から再び増加傾
向となっている(図1)。


飲用等向けは前年水準並み

 飲用等向け処理量は、4年に入って4月まではわずかながら前年水準を上回ってき
たが、その後ほぼ前年と同水準に戻し、8月は対前年同月比100.2%の425.0千トン
となった。なお、飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、3年夏は天候不順
等もあって需要が停滞して処理量は減少し、その後一時持ち直したものの、4年度
にはいって再び減少傾向を示している(図2)。


主要乳製品の生産は大幅に増加、価格はわずかに低下

 8月の乳製品向け処理量は、生乳生産が引き続き伸びたのに対し飲用等向け処理
量がほぼ前年並みとなったため、対前年同月比111.7%の286.5千トンと前年水準を
大きく上回った。これに伴い、主要乳製品であるバター、脱脂粉乳の8月の生産は、
バターが対前年同月比132.0%、脱脂粉乳が対前年同月比121.5%と引き続き前年を
大幅に上回った。また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉乳の卸
売価格は、3年12月以降わずかながら低下傾向を示したが、バター価格の低下がよ
り顕著である。


脱脂粉乳の輸入売渡し状況

 平成4年度においては、バター2千トン、脱脂粉乳26千トンの輸入発表がなされた
が、脱脂粉乳については、最需要期である夏場の需給・価格の安定を図るために、
事業団は4月28日に17,000トンの輸入入札を行い、この輸入に係る脱脂粉乳は9月ま
でに全量を売り渡した。


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