鶏卵


わずかに下回る家計消費

 4年7月の家計消費量は、対前年同月比99.0%と前年に比べわずかに下回った。7、
8月の生産量は公表されていないので、8月の入荷量(主要5都市)でみてみると、
34,223トン(対前年同月比107.4%)と前年を上回った。

 一方、採卵用ひなえ付け羽数は、3年4月から8月までは6%以上の高い伸びを示し
ていたが、9月から伸び率は抑えられ、4年8月は対前年同月比88.9%とかなり下回
った。

 これを季節調整済み値でみると、価格の低迷を反映して、3年夏以降から減少傾
向で推移している(図1)。また、農林水産省統計情報部によると、9、10、11月の
採卵鶏ひな出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比93、94、92%と見込まれて
いる。


わずかな輸入量

 4年8月の輸入量は3,608トンとわずかであり、対前年同月比52.0%と大幅に減少
し、3年冬以降、減少基調で推移している(図2)。


回復の動きがみられる卸売価格

 4年8月の卸売価格(東京平均)は、7月に比べ1円/s値を上げ、145円/s(対
前年同月比64.7%)となった(図3)。また9月は、厳しい残暑が終わり消費が回復
したこと等もあり、全農の東京M規格平均価格(速報値)は、180円/s(対前年
同月比75.6%)となっている。

 これを受けて、(社)全国鶏卵価格安定基金と(社)全日本卵価安定基金は、価格補
てんを決定しており、8月、9月の補てん価格はそれぞれ46円/s、4円/sとなっ
た。したがって、3月から9月まで7ヵ月連続して補てんが行われることになってい
る。


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