牛乳・乳製品


生産量は引き続き前年を上回る

 4年12月の生乳生産量は71万3千328トンで、前年度後半の伸びが大きかったこと
もあって伸び率は鈍化しているが、引き続き前年を上回った(3.3%)。生乳生産
を北海道、都府県別にみると、北海道は依然として高い伸びを示している(5.2%)。
都府県は地域的にはバラつきがあるものの、九州、東北の回復もあって4年6月以降
やや前年を上回る水準で推移している(2.1%)。最近の生乳生産を季節調整済み
値でみると、4年度に入って増加傾向が続いている(図1)。


前年並みの飲用等向け処理量

 12月の飲用等向け処理量は39万9千352トンと、わずかではあるが前年を上回った。
飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、4年度に入って減少傾向から横ばい
で推移している(図2)。また、4年度の飲用牛乳等生産量の内訳をみると、過去4
年間にわたり5%以上の伸びを示した加工乳がここにきて停滞していることと、は
っ酵乳が15%近く伸びているのが目につく。


主要乳製品の生産は増加、価格は低下

 12月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量が前年並みにとどまったため、30
万4千351トンと引き続き前年をかなり上回った(8.0%)。主要乳製品の生産量は、
脱脂粉乳の伸びは鈍化してきたものの、バターは引き続き前年を大幅に上回った
(バター28.5%、脱脂粉乳6.6%)。また、バター及び脱脂粉乳の卸売価格は、3年
12月以降低下傾向が続いている(図3、4)。


今月のトピックス
心配される地震の後遺症

 1月15日の釧路沖地震では、断水のため給水及び搾乳器具の洗浄ができなかったり、パイプラインの破損等で搾乳作業に支障をきたす等、生乳の出荷への影響が危惧された。 釧路地区の1月の受託生乳数量をみると、前年比で上旬107.9%、中旬107.3%、下旬108.1%となっており、数字的にも中旬の落ちこみがみられる。下旬には元に戻ったといえそうだが、牛舎等施設面を含めた完全復旧にはなお時間がかかりそうだ。



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