鶏肉


国内生産量は増加

 12月の生産量(骨付き内ベース)は13万トン(農林水産省食肉鶏卵課推計)とな、
り前年よりやや増加した(5.8%、図1)。

 また、農林水産省統計情報部によると平成5年1月、2月、3月のブロイラー用ひな
出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比97、96、98%と見込まれている。

依然として高水準の在庫

 12月の推定期末在庫は、クリスマス等年末需要により、11月末に比べ約1割ほど
減少したが、依然8万1千458トン(23.8%)と昨年5月以降8ヵ月間連続して8万トン
台という高水準で推移している。これは、ここ数ヵ月間卸売価格の低迷により輸入
量は抑制される傾向にあるが、国内生産の増加傾向と景気の後退による消費の伸び
悩みが輸入量の抑制分を上回っているものと思われる。

卸売価格は1月下旬以降下落

 12月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、それぞれ596円/kg、379円
/kgと11月よりは値を上げた(図3)。1月(速報値)は、それぞれ634円/s、381
円/sと反発しているが、1月下旬以降値下げ傾向にある。

今月のトピックス
 総務庁統計局の平成3年家計調査年報によると、鶏肉の年間一世帯当たり購入数量は、全国平均で12.9kgであるが、都市別にみると上から福岡市、宮崎市、大分市、鹿児島市、熊本市の順になっている。購入金額では全国平均が1万2千5百円となり、京都市、鹿児島市、福岡市、神戸市、大阪市の順となる(図4)。特に宮崎市や鹿児島市などは生産地=消費地であり、生産サイドと消費サイドの結びつきに需要増進のヒントがあるのか注目される。



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