鶏卵


わずかに下回った採卵用ひなえ付け羽数

 採卵用ひなえ付け羽数は、4年4月以降ほぼ前年を下回って推移しており、12月も
11月ほどではないが、わずかに下回った(▲2.2%)。これを季節調整済み値で見
ると、3年夏以降減少傾向で推移していたが、4年春に下げ止まり、それ以降横ばい
の状態を示している(図1)。

 また、農林水産省統計情報部によると、平成5年1、2、3月の採卵用めすひな出荷
羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比98、89、84%と見込まれている。

再度価格補てんとなった1月の卸売価格

 12月の卸売価格(東京平均)は、再需要期でもあるため11月に比べ10円/kg値を
上げ、201円/sとなり4年1月以降最も高値となった。しかし、前年に比べ依然大
きく下回っている(▲14.5%、図2)。

 また、5年1月の全農の東京M規格平均価格(速報)は、150円/sと12月に比べ、
51円/s値を下げた。毎年この時期は、年末年始の産地での滞貨分が加わって、一
斉に市場に出回るため卵価の暴落を招き、本年も1月6日に140円/sでスタートし
た価格は、19日頃から値を上げ、2月3日には200円/kgとなっている。

 この鶏卵相場の急落を受けて(社)全国鶏卵価格安定基金と(社)全日本卵価安定基
金は、2月1日に1月分の価格補てんを決定した。補てん価格は39円/kgで、4月以降
8回目に当たる(表)。

今月のトピックス
今年度の鶏卵補てん史上最高額に

 鶏卵相場が下落した際の対策の一つに卵価安定基金制度があり、毎年度補てん基準価格をもうけ卸売価格がそれを下回った際に、生産者に対し補てん金が支給されている。今年度は、低卵価を反映して1月までに既に補てん総額が約170億円と史上最高額に達した。しかし、2月に入り卵価は堅調に推移している模様であり、この動きが続くよう活発な需要が期待される。



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