採卵用ひなえ付け羽数は、やや下回る 5年5月の生産量は公表されていないので、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の入 荷量でみてみると、3万3千836トンと前年並みの水準となった。 一方、採卵用ひなえ付け羽数は、4月はかなり増加したが、5月は前年同月をやや 下回った(▲2.7%)。これを季節調整済み値でみると、4年8月頃から若干上昇傾 向で推移していたが、5年1月頃から横ばいで推移している(図1)。 また、農林水産省統計情報部によると、5年6、7、8月の採卵用めすひな出荷羽数 の見通しは、それぞれ対前年比102、104、101%と見込まれている。 なお、家計消費量は、5年4月もほぼ前年並みとなっている。 前年をかなり上回った卸売価格 5月の卸売価格(東京平均)は、4月と同じ、167円/sとなってる。前年同月で は、かなりの程度上回っている(7.7%、図2)が、前年5月が155円/s(▲35.4%) であるため、依然として低迷基調にある。 また、6月の卸売価格は、梅雨期の末端消費の減退等により、横ばいで推移し、 全農の東京M規格平均価格(速報値)は、155円/s(7.6%)となっている。 なお、6月も補てん基準価格(173円/s)を下回るため、(社)全国鶏卵価格安定 基金と(社)全日本卵価安定基金は、補てんを行うことを決定した(補てん価格は19 円/s)。これで補てんは3月から4ヵ月連続となった。 今月のトピックス
5年度の卵の卸売価格の見込み 6月に公表された「農業観測」(農水省)によると、5年度の鶏卵卸売価格は、「前年度並みないしわずかに上回る程度」と見込まれている。4年度は、加工・外食などの需要が後退する一方、生産量が増加したことから大幅に下落した。今後の生産動向如何では、再び下落することも考えられることから、「生産者による自主的な減羽等については注視していく必要がある」とつけ加えている。 |
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