豚肉


前年を下回った出回り量

 5年1月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、輸入品が前年をかなり下回
ったこと(▲9.5%)などから、前年をやや下回る11万391トンとなった(▲4.5%、
図1)。

国内生産は4ヵ月連続で前年割れ

 1月の国内生産量は、8万2千571トン(▲4.2%、図2)となった。国内生産量は、
昨年10月以降前年を割り込んで推移している。また、農林水産省畜産局によると、
2月の肉豚出荷頭数(見込み)は153万1千頭(1%)、3月は157万4千頭(▲2%)と
見込んでいる。

過去最高だった昨年の輸入量

 1月の輸入量は、3万5千791トンと前年をやや下回った(▲4.8%、図3)。特に、
チルドの輸入量は、今年度中で最も少ない7千247トン(全輸入量の20.2%)となっ
た。

 なお、3年の輸入量は、台湾産を中心とするチルドの大幅増などから、前年より6
万6千トン(16.1%)多い47万9千トンで過去最高だった。

卸売価格は一時500円台を回復したが、その後反落

 1月の枝肉卸売価格(東京市場、省令)は、4年12月に比べ29円/s値を下げ、41
2円/kg(▲24.3%)となった。

 2月(速報値)は、1月に比べ49円/kg値を上げ461円/sとなったが、依然とし
て続く末端需要の低迷などから前年を大幅に下回っている(▲18.7%、図4)。特
に、中旬には国内出荷頭数が少なめであったことから、一時500円台を回復したが、
下旬に入ると再び450円を割る相場が続いた。

今月のトピックス
過去最高だった昨年の加工品生産量

 昨年のハム、ソーセージなどの加工品生産量は、54万5千トンと過去最高となった((財)日本食肉加工協会「日本食肉加工情報」)。近年の傾向としては、特にソーセージ、ベーコンの生産が伸びているほか、高級品志向からロースハムといった単味品が健闘している。その昔、材料の手当が難しい時期に生産が多かったプレスハムは、現在では最盛期の10分の1といった状況だ。景気低迷の昨今、売れ筋がどのように変化していくかをみんなが探っている。



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