鶏卵


前年並みとなった採卵用ひなえ付羽数

 採卵用ひなえ付け羽数は、4年4月以降は、ほぼ前年同月を下回って推移していた
が、5年1月は前年並みの水準となった。これを季節調整済み値でみると、3年夏以
降から減少傾向で推移していたが、4年春頃から横ばいとなっており、冬に入り若
干上昇傾向を示している(図1)。また農林水産省統計情報部によると、5年2、3、
4月の採卵用めすひな出荷羽数の見通しは、それぞれ93、90、97%と見込まれてい
る。

前年をわずかに上回った輸入量

 4年10〜12月の3ヶ月間の生産量は65万5千トンとなり、前年同期をわずかに上回
った(▲1.6%、図2)。また、10〜12月の3ケ月間の推定出回り量は、前年同期を
上回る66万6千トンとなった(1.2%、図3)。

やや上回った2月の卸売価格

 5年1月の卸売価格(東京平均)は、4年12月に比べ50円値を下げ151円/sとなり、
前年をわずかに下回った(▲1.9%、図4)。また、2月の全農の東京M規格平均価格
(速報値)は、196円/sと前年を6円上回った。しかし、パーティー向けの加工を
はじめとする、業務筋の需要が伸び悩んでいるのに対し、依然生産量が多いため供
給過剰基調は変わらず、現場は厳しい状況にある。

 なお、1月39円/sの補てんが行われたが、2月は、補てん基準価格を上回ってい
るため、補てんは行われていない。

今月のトピックス
家庭で食べる卵は2日に1個

 鶏卵消費量の約6割を占める家計消費量(総務庁「家計調査報告」)の4年1〜12月計が公表された。これによると、鶏卵家計消費量は、一人当たり年間11,048g。3年と比べると若干増えており、これも外食から内食へのシフトのあらわれか。1日に換算すると約30gで、2日に1個を食していることになり、鶏卵は卵焼きやオムレツなどを通して、日本の家庭の食生活に深く浸透していることが伺える。



元のページに戻る