牛乳・乳製品


生産量は年度計で3.3%の増

 5年3月の生乳生産量は、74万9千706トンと引き続き前年同月を上回った(3.0%)。
4年度全体では861万7千19トンとなり、前年度対比では3.3%の増加であった。年度
計を北海道、都府県別にみると、北海道は5.6%と高い伸びを示し、都府県は地域
的にはバラつきがあるものの、4年6月以降やや前年を上回る水準で推移し1.8%増
となった。また、生乳生産量を季節調整済み値でみると、4年度は一貫して増加傾
向で推移した(図1)。


飲用等向け処理量はわずかに減少

 3月の飲用等向け処理量は、41万726トンとわずかに前年を下回り(▲0.7%)、4
年度全体でも510万9千82トンと前年度割れの(▲0.2%)数値となっている。しか
し、昨年が閏年であったことを考慮すると、実質的には前年並みといえそうだ。な
お、飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、4年度に入って減少傾向が続い
ていたものの、夏場を底に秋口からやや上向きないし横ばいで推移している(図2)。


バター、脱脂粉乳の年度生産量は過去最高

 3月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量が前年を下回ったため、32万9千21
7トンと引き続き前年をかなり上回り(8.0%)、4年度全体でも339万2千843トンと
大幅に増加した(9.3%)。主要乳製品であるバター、脱脂粉乳の生産量は、とも
に前年を大幅に上回り(バター22.4%、脱脂粉乳16.1%)、年度計でバター、脱脂
粉乳ともに昭和60年度を上回って過去最高となった。こうした需給動向を反映して、
バター及び脱脂粉乳の卸売価格は低下傾向が続いている(図3、図4)。


今月のトピックス
4割を超えた北海道のシェア

 畜産統計によると、5年月現在の酪農家戸数は50,900戸と、一年前に比べ7.6%(4,200戸)の減少となった。これを地域別にみると、北海道は4.3%、都府県は8.7%の減少であるが、特に意外なのは、比較的土地条件に恵まれた東北地方で11%と2年連続して1割を超す減少率となっていることだ。飼養頭数は、全国ではわずかに減ったものの、北海道は逆に2.1%増加した。その結果、4年度の生乳生産量に占める北海道のシェアは、初めて40%を上回った。



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