鶏肉


前年並の消費量

 5年3月の推定出回り量(消費量、骨付き肉ベース)は、14万4千402トンとほぼ前
年並みとなった(図1)。この結果、4年度全体の推定出回り量は175万359トンと前
年をやや上回った(2.1%)。


国内生産量も前年並み

 3月の生産量は前年並みの11万トン(農林本産省食肉鶏卵課推計)となり(図2)、
4年度全体でも前年並みの136万8千トンとなった。

 また、農林水産省統計情報部によると平成5年4月、5月、6月のブロイラー用ひな
出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比98、99、99%と見込まれている。


依然として高い水準の輸入量及び推定期末在庫量

 3月の輸入量は3万1千120トン(▲2.3%、図3)となった。輸入量は国内相場の低
迷により抑制傾向にあるものの、結果として4年度全体では39万8千19トンとなり
(1.4%)、1ヵ月当たりでは、3万3千トンと前年同様に高水準な輸入が続いている。
同様に推定期末在庫についても、需要を上回る輸入量により依然として8万トン台
の在庫量が続いている(8万6千670トン、10.8%)。


4月の卸売価格は回復

 3月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、それぞれ550円/s、343円
/sとなった(図4)。4月(速報値)は、前年を下回るものの、それぞれ583円/
s、366円/sと回復している。これはゴールデンウィークを控えた行楽等により
需要が若干改善されたことによるものと思われる。


今月のトピックス
中国の動向に注目

 1〜3月の鶏肉の輸入実績をみると、約9万2千トンで前年を約7.5%下回っている。国別では、アメリカが2万4千トンで8%減少、タイが3万2千トンで20%減少、一方ブラジルが1万4千トンで8%増加、中国は1万9千トンで20%の増加となっている。特に、中国については、今後大型プロジェクトが稼動し、日本への輸出量が増加すると予想されており、国内需給に対する影響が懸念される。



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