このたび、(財)ベターホーム協会から「中高年女性の健康と食生活に関する意 識調査の変化」と題するアンケート調査の結果が公表されました。 この調査結果のなかで、@中高年の女性の9割が、“成人病予防には食事が重要” と考えているが、その対応は年代により差があること、A比較的に見近に知れてい る骨粗しょう症の予防に心がけている人が各年代とも7割以上を占めること、Bそ してその対応として“1日2杯分牛乳を飲む”ことを実行するようになった人が、 62%もいることがわかりました。Cこの他、塩分摂取量を減らすため“だしでうす 味に慣れる”、ビタミン、ミネラル等の摂取のための“日本の伝統的な食品を食べ る”等皆さん方が、いつまでも元気でいるための体づくりに気を使っていらっしゃ ることが感じられます。 事業団としても、これらの調査結果を活用させていただき、従前から実施してい ます畜産物の需要増進事業を通じて、健康を考えた食習慣を形成していきたいと考 えています。 1 調査の概要 (1)調査の方法:アンケート調査による (2) 対象者:(財)ベターホーム協会が開催する「40歳からのお料理教室」を 受講した女性296名 (東京、名古屋、大阪) (3)年齢別人数:40代136名、50代113名、60代47名 (4)調査時期:1993年2月 2 調査結果の概要 (1)最近、気になる体の悩みがありますか? 各年代を通じて多かったのが「体重」と「腰痛・肩こり」、成人病と関係のある 「血圧」や「コレステロール」の悩みは、年齢が上がるにつれて増加する。 (2)将来かからないように予防を心がけている病気は? どの世代にも圧倒的に多いのが「骨粗しょう症」、次いで「ガン」「糖尿病」 「脳卒中」「心臓病」の順となっている。骨粗しょう症を心がけているのは、@マ スコミなどを通じて情報量が多いこと、A具体的な予防をとりやすいことがあげら れる。 (3)成人病の予防にもっとも重要なことは? 「食事」「定期健康診断」「運動」の順。 (4)毎日の献立は誰を中心に考えますか? 40代は子供を含めた家族のため、50代は夫の食事に関心が移り、60代になって自 分自身の食事に目が向けられる。 (5)どんな栄養に興味がありますか? いずれの年代も「カルシウム」がトップ。次いで、「コレステロール」「食物繊 維」に興味を持つ。 (6)食生活で実行していることは? 「40歳からのお料理教室」では、「毎日実行したい食習慣」として、10の行動指 針を提唱している。 これらの指針のうち次の5項目について、実行しているかどうかをたずねたとこ ろ、概ね9割の者が実行しており、受講者の健康に対する真剣さがうかがえる。 単位:%
区 分 | 以前から実行していた | 実行するようになった | 実行していない |
ア 1日2杯分牛乳を飲む | 32.0 | 62.0 | 6.0 |
イ おいしいだしでうす味に慣れる | 48.0 | 47.0 | 5.0 |
ウ 1汁三菜に基づいて献立をたてる | 42.0 | 52.0 | 6.0 |
エ 豆、いも、海草など日本の伝統的な 食品を食べる |
54.8 | 40.3 | 4.8 |
オ 運動をする(なるべく歩く) | 36.0 | 51.0 | 13.0 |
(7)1日の所要カロリーをオーバーしていませんか? 40代主婦の所要カロリーは1700kcalですが、この量について、40代では約半数が、 また50、60代でも約3割の人が「少ない」と感じている。 (8)「40歳からのお料理教室」に参加した人は? 年代を問わず「健康を保つ料理や食品が知りたい」という動機が6割を占めた。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− この報告は、(財)ベターホーム協会のご了承を得て、アンケート調査の結果を要約し たものです。なお、「40歳からのお料理教室」についてのお問い合せは、次にお願いい たします。 (財) ベターホーム協会本部事務局 〒150 東京都渋谷区渋谷1−15−12 TEL 03-3407−0471