牛乳・乳製品


北海道の計画生産、わずかに進む

 5年8月の生乳生産量は、72万6千9トンと前年をわずかに上回ったものの、その伸
びは7月以降鈍化している(0.8%)。これを北海道、都道府県別にみると、北海道
は前月に引き続き前年をわずかに下回っている(▲0.7%)が、都府県は前年をわ
ずかに上回っている(2.0%)。また、生乳生産量を季節調整済み値でみると、5年
1月以降は、わずかな減少傾向で推移している。


牛乳消費は最悪の夏

 8月の飲用牛乳等向け処理量は、40万2千654トンと前年をやや下回った(▲5%)。
4月〜8月の生産量をみても、飲用牛乳、乳飲料、乳酸菌飲料は、すべて前年を下回
っているが、はっ酵乳だけは前年をかなり上回っている(9.3%)。飲用牛乳等向
け処理量を季節調整済み値でみると、5年に入ってからは、一貫して減少傾向で推
移している。


バターの価格は18年前の水準

 8月の乳製品向け処理量は、飲用牛乳等向け処理量がかなり落ち込んだことから、
31万2千781トンと前年をかなり上回った(9.3%)。この結果、前月に伸びが一時
小さくなったバター、脱脂粉乳の生産量は、再び、伸びが大きくなった(バター16
.4%、脱脂粉乳9.0%)。この供給過剰により、バター、脱脂粉乳の卸売価格は、
低下傾向にあり、特に用途の幅が小さいバターは、安定指標価格(1,032円/kg)
をわずかに上回る価格となっている。


今月のトピックス
乳用牛の飼養頭数は1%減少

 平成5年8月1日現在の乳用牛の飼養頭数が農林水産省統計情報部から発表された。これによると、飼養頭数は207万5千頭で、前年に比べて1%減少した。状態別にみると、経産牛は1%、未経産牛は2%それぞれ減少し、年齢別では、2歳が前年並みであったほかは、各年齢階層とも減少した。また、月別経産牛頭数は、平成4年9月から5年4月までは、前年並みであったが、5月から8月の間はいずれも1%減少した。



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