鶏卵


ひなえ付け羽数は前年をやや下回る

 農林水産省統計情報部によると、5年8月の札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の鶏
卵市場における入荷量は、3万4千201トン(▲0.1%)と前年並みとなった。

 また、統計情報部による8月の採卵用ひなえ付け羽数は、前年同月をやや下回っ
た(▲5.1%)。これを季節調整済み値でみると、5年1月頃から減少傾向にある
(図1)。5年9、10、11月の採卵用ひな出荷羽数の見通しは、それぞれ前年比100、
96、97%と見込まれている。

 なお、7月の家計消費量(総務庁)は、前年同月をやや上回った(5.1%)。

わずかな輸入量

 8月の輸入量は4千684トン(29.8%、図2)とわずかであるが、増加傾向で推移し
ている。

上げ基調にあるものの上昇力の弱い卸売価格

 8月の卸売価格(東京平均)は、7月より4円値を上げ前年並みとなった(145円/
kg)。

 卸売価格は、例年、秋以降、消費の回復、運動会等の行楽需要から上昇傾向をた
どり、今年も9月上旬は145円/kg(全農、東京M規格、以下同じ)であったが、9月
29日には185円/sとなった。しかしながら、慢性的な供給過剰が続いているため、
価格の上昇は弱く、9月の平均価格(速報値)では、8月より18円値を上げたものの、
前年を大きく下回っている(156円/kg、▲13.3%)。

今月のトピックス
 全国鶏卵需給調整協議会が9月13日に開かれた。これによると、今年度の鶏卵生産量の見通しは、前回(3月開催、251万2千500トン)を2.0%上回る256万7千810トンとなっている。卵価は長期にわたって低迷しており、農水省をはじめ全農、日本養鶏協会などの生産者団体は、需要に見合った生産を呼びかけた。



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