鶏肉


前年をわずかに下回る消費量

 5年7月の推定出回り量(消費量、骨付き肉ベース)は、14万730トンと前年をわ
ずかに下回った(▲2.7%、図1)。

 7月の国内生産量は前年並みの11万トン(農林水産省食肉鶏卵課推計)となった
(図2)。


前年度を上回る輸入量

 国内相場の低迷により、抑制傾向が続いていた鶏肉の輸入量であるが、7月は3万
4千778トン(8.3%、図3)とかなり増加した。5年に入ってからの輸入量は6月まで
前年を下回る水準で推移してきたが、7月は今年最高水準となった。特に、中国産
は約7万400トンと前年(約3千600トン)に比較して2倍強と増加しているのがめだ
っている。

 これらの結果推定期末在庫は、10万6千209トン(22.6%)と前月に引き続き高水
準の在庫量となった。なかでも国産品在庫は2万4千935トン(98.8%)となってい
る。


卸売価格は盆明け後急落

 7月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、それぞれ487円/kg(▲3.9
%)、299円/kg(▲12.6%)となり(図4)、8月(速報値)は、それぞれ526円/
kg(▲2.6%)、334円/kg(▲9.7%)となった。

 一時、もも肉が540円台、むね肉が350円台までもちなおした卸売価格であるが、
冷夏による出荷体重の増加、長雨による需要不振等により、盆明け後は再び急落を
続けており、9月9日現在でそれぞれ507円、310円となっている。


今月のトピックス
取扱い比率の高い銘柄鶏肉(小売段階)

 (社)日本食鳥協会「銘柄鶏肉の生産・流通実態調査報告書」によると、販売銘柄鶏肉を取扱っている店は、専門店110店、スーパー86店からの回答中、専門店が72%、スーパーが83%とかなり高く、その数は専門店で57銘柄、スーパーで38銘柄にのぼる。また、問題点及び課題については、「商品に対する情報不足」が指摘されており、商品の啓豪が少なく消費者にその価値が認知されていないことが挙げられ、今後のプロモーション活動等が重要と思われる。



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