牛乳・乳製品


飲用牛乳等向け処理量が上向く

 6年2月の生乳生産量は、計画生産の浸透により、64万2千512トンと引き続
き前年を下回った(▲3.2%、図1)。また、4月から2月までの累計も783万2
千624トンと前年を下回った(▲0.4%)。一方、飲用牛乳等向け処理量は、前年
がかなり少なかったこともあるが、38万6千596トンと前年を上回り(0.1%)、
季節調整済み値でみても上向いてきた(図2)。その結果、乳製品向け処理量は、
24万3千489トンと前年をかなり下回った(▲9.6%)。


脱脂粉乳の価格は横ばい

 2月のバター生産量は、7万745トンと引き続き前年を下回っているが(▲5.7
%)、減少率は前月より鈍化している。また、需要の低迷により、価格は低下傾
向が続いている(▲11.0%)(図3)。一方、脱脂粉乳の生産量は、1万5千892
トンと引き続き前年を下回っており(▲7.1%)、需要も堅調であることから、 
最近の価格は横ばいで推移している(図4)。


輸入のチーズとアイスクリームが国内生産に影響か

 円高の効果等により、チーズやアイスクリームの輸入が増加しているが、それ
らの国内生産に影響がでていると思われる。平成5年のナチュラルチーズの輸入
は、前年より6%台の伸びを示しているが、順調に伸びていた国内生産は、1月
から前年を下回った(2月は▲5.2%)。また、平成5年のアイスクリームの輸入
は40%台と高い伸びを示しているが、国内生産は約10%の減少となっている。


今月のトピックス
カルシュウムは不足

 
厚生省が平成4年の国民栄養調査の結果を発表した。栄養素の1人1日当たり摂取量をみると、他の栄養素がすべて所要量を上回っているのに対して、カルシュウムは539mgで所要量の603mgに対して89.4%と不足している。同省は、「骨粗しょう症の問題等から、注意を払う必要がある。」としているが、なんとか牛乳・乳製品のカルシュウム含有量・吸収率の高さを宣伝し、需要拡大につなげたいものだ。



元のページに戻る