◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

   日本短角牛肉、 関西へ本格的な進出

(岩手県 横島克廣)
 岩手県北部のJA陸中と山形村は、 首都圏の消費者グループ 「大地を守る会」 
の関連企業 「大地牧場」 と共同で、 畜産の短角牛肉の関西販売に乗り出すこと
になった。 
 
  同村と 「大地を守る会」 は、 12年前から短角牛肉を主体とした産直提携を行
っており、 安定した価格と販路形成で山間地の畜産を大きく支えている。 現在
の取引頭数は年間約550頭である。 
 
  関西への進出は、 益々激しくなる輸入牛肉との競合を乗り切るため、 いまま
で首都圏に偏っていた販路を拡大し、 生産基盤を強化するのが狙いである。 今
年3月から、 大手スーパー・ニチイ系列のスーパー・ビブレに短角牛肉を試験
的に出品し、 松阪牛などグレードの高い牛肉と並べ安全性を訴えたところ、 消
費者からの反応は上々であり、 本格的な販売に乗り出すことになった。 
 
  オープニングイベントとして7月1日〜6日に、 大阪府吹田市のビブレ北千
里店で 「安全食品を求めたら山形村があった」 をテーマに、 初の物産フェアを
開き、 JA、 村、 生産者等が短角牛肉を中心に各種特産品の展示・販売を行っ
た。 
 
  さらに、 7月下旬には 「ヘルシー和牛のふる里 山形村への招待ツアー」 も
予定されており、 単なる特産品の販売にとどまらず、 山形村の豊かな自然と生
活文化などを提供し、 消費者との息の長い交流にしたい考えである。 


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