★ 事業団便り


優良2経営が農林水産大臣賞授与

― 全国優良畜産経営管理技術発表会 ―      企画情報部

 


 今年で33回目を迎えた全国優良畜産経営管理技術発表会(主催 社団法人 
中央畜産会) が、 7月6日、 東京の九段会館で、 全国各地から多数の関係
者を集めて開催されました。 今年の参加者は35道県48事例で、 内訳は大家
畜部門が28事例、 中小家畜部門が20事例です。 
 
 島津 正氏 (日本大学前教授) を委員長とする審査委員による受賞者の
選定が行われましたが、 今年は特に、 次の点が重視された。 

1) 国際化が叫ばれる中、 管理技術をどのように改善し、 経営に結びつけ
  ているか。 低コストを常に意識しているか。 

2) ゆとりある経営を目指しているか。 

3) 地域の仲間づくりにどう取り組んでいるか。 

4) 環境が社会的な関心事項になっている中、 環境へ配慮しているか。 
 
大臣賞受賞のお二人
 優良48事例の中から、 見事、 農林水産大臣賞を受賞されたのは、 次のお二
人です。  

大家畜部門 −岐阜県  河合 将夫さん (48歳)  (黒毛和牛一貫経営) 
中小家畜部門−鹿児島県 福元 和典さん (45歳)  (養豚一貫経営) 
 
 岐阜県の河合さんは、 繁殖雌牛21. 4頭、 肥育牛47. 2頭を飼養する一貫
経営です。 島津委員長は受賞理由について、 難しいと言われている肉牛の
一貫経営に成功し、 今後の肉用牛経営の新しい方向を示していること、 上
物率が極めて高く技術が安定していること、 自分の経営に力を注ぐだけで
なく、 粗飼料生産の協同組合のリーダーを務めるなど、 地域の仲間と助け
あって、 地域の発展に貢献していることを挙げていました。 
 
 また、 肉豚1, 151頭を飼養する鹿児島県の福元さんは、 生産技術や経営
の改善はもちろんのこと、 弟さん夫婦と交代で休みをとれるように作業体
系を組んでいる 「ゆとり」 への取組みが評価されました。 
  
  熱のこもったみなさんの発表を聞きながら、 全国各地で多くの方々が日
々、 創意工夫を重ねて、 経営を前進させていることに、 改めて感激しまし
た。 
 
 表彰式の後は、 部門別に分かれて 「国際競争の強まる中でどう進めるか
わが家の経営方針と経営管理」 というテーマでシンポジウムが開かれ、 全
国からの参加者と審査委員の方々による積極的な意見の交換が行われまし
た。                                                    (安井 護) 
 

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