◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

   黒毛和種の子牛価格の低落続く

   

                                                       (岩手県 加藤栄喜)


  黒毛和種の子牛価格は、 枝肉の上物に対する旺盛な需要に支えられ、 堅調に推移
してきた。 しかし、 本県においては、 自由化決定後の平成元年の52万円をピークと
して徐々に低下する傾向にある。 平成5年度の経済連扱いの産地市場の上場頭数は、 
前年並みの3万6千頭余にのぼるが、 取引の平均価格は35万1千円と前年度に比較
して16%低下した。 平成6年度に入っても上昇の兆しはみられず、 4月は33万3千
円、 5月は30万2千円とむしろ低落傾向が続いており、 肉用子牛生産者補給金制度
の発動基準 (30万4千円) を下回る水準となった。 
 
  また、 最近の傾向として、 市場間の価格差が拡大している。 この背景には、 地域
によって、 繁殖基盤が増体系か肉質系かという違いがある。 そのため、 価格が低い
増体系の産地では、 肉質系へ転換する動きもみられる。 


  


 


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