◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

   肉用牛増頭に励む婦人グループ

   

                                                       (宮崎県 紺谷 肇)


  宮崎県中央部に位置する新富町の春日和牛婦人グループは伊藤利子さん (61才) 
をリーダーとする36才から61才までの7名から成り、 昭和54年に結成された。7名
のうち5名は兼業農家で、 しかも全員が結婚してから牛飼いを始めたという素人集
団で、 それだけにいつでも協力し合って、 規模拡大を進めてきた。 
 
  当初は、 1戸当たり4〜5頭の繁殖牛でスタート。 農協・町、 普及所の指導を受
けながら積極的に勉強会を開いてきた。 特に、 飼料作物の栽培に力を入れており、 
土壌や飼料の分析を行い、 子牛の発育の改善や受胎率向上を目指し、 効率的な飼料
づくりに取り組んできた。 経営面では、 記帳の励行と経営分析を実施し、 低コスト
経営を実践している。 
 
  現在では、 1戸当たり平均飼養頭数も 13. 6頭に増え、 肉用牛経営が主婦中心の
労働でもできることを証明している。 4年度実績で平均分娩間隔12カ月、 販売価格
も雌子牛452千円、 去勢子牛519千円で市場平均より12〜26%も高く販売されている。 
 
  このようなグループ活動が高く評価され、 4年度に全国肉用牛協会から特別表彰、
5年度には宮崎日々新聞社の農業技術賞を受賞した。 代表の伊藤さんは 「今後も毎
年1頭ずつ増やしていきたい」 と話している。 






 


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