◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

   大韓民国畜産研修団との交流

   

                                                       (鹿児島県 有村裕之)


   大韓民国農林水産部畜産局の朴炳浩畜産事務官を団長に、 畜産農家 (団員は
30〜40歳代の多頭肥育経営)18名が、 日本の畜産技術を学ぶため鹿児島県を訪れ、
南薩地域の肉用牛肥育農家9戸にホームステイするなどして交流を深めた。 
 
  大韓民国では牛肉が2001年、 豚肉が1997年に自由化されるスケジュールになっ
ており、 先に自由化された日本で、 自由化への取り組みを学ぶことが大きな狙い
とのことであった。 
 
  研修団は、 6月1日から3泊4日の日程でホームステイを行い、 受入農家にお
いて日本の畜産技術及び経営、 生活、 文化等を体験するとともに、 情報交換を行
い親睦を深め有意義な研修ができたとのことである。 
 
  研修生を引き受けた農家の感想は、 「韓国の畜産農家の皆さんは非常に勉強熱心
で、 言葉がよく通じないにもかかわらず多くの質問を受け大変であった」 「とにか
く言葉が通じないことが一番大変だった」 「食事について心配したが、 何でもよく
食べてくれた」 などであった。 
 
  その後、 肉用牛改良研究所において、 和牛の改良の仕組みや韓牛と和牛の改良
の違いについて、 南九州畜産興業株式会社では、 牛肉の格付けや流通について研
修した。 
 
  現在、 韓国の牛肉取引価格は高い状況にあり、 肥育牛の多頭飼養農家にとって
は環境は良いようであるが、 牛肉の自由化に向けての抜本的対応が必要ではない
かと思われた。 


 


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