◎地域便り


西ノ原牧場受精卵移植研究所の紹介

(宮崎県 杉浦好敏)


 西ノ原牧場は、宮崎県の南西部に当たる小林市にある。昭和57年に設立され、
現在では黒毛和種を主体に肥育牛2,800頭、繁殖牛240頭が飼養されている。

 牧場では、肥育牛を中心に経営が行なわれてきた。しかし近年では、厳しい肉
用牛情勢をふまえ、繁殖から肥育までの経営内一貫体制(経営内における肥育素
牛の一部確保体制)の確立が進められている。

 その主力として期待されているのが、平成2年に開設した受精卵移植研究所で
ある。研究所では、専属の獣医師が中心となり、当場における過去の枝肉成績等
を基に選定した15頭のドナー牛から採取した受精卵を、100頭の受卵牛(うちF
1牛‥50頭)に移植している。また、この受精卵を活用し、地域の酪農家とタイ
アップした、新しい肥育素牛の確保対策にも取り組んでいる。


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