北海道 小林茂文
北海道家畜改良事業団 (十勝事業所) が実施した種雄牛 「菊福鶴」 の産肉能力間接検定 成績がこのほど判明した。 成績は、 BMS (脂肪交雑) が2.6 (全国平均2.1)、 ロース芯面積は、 52平方センチメート ル (同46.5平方センチメートル) でいずれも全国平均値を大きく上回っている。 皮下脂肪 の厚さは1.5cmと極めて薄く、 かつサシが細やかに入っている点は、黒毛和牛の理想に近い もの。 1日平均増体重 (DG) は、 0.97kgであり全国平均の0.89kgを超えている。 これは、 兵 庫系種雄牛としては、 大変優れたDGを示すものであり、 「量質兼備」 の種雄牛として、 大 きな評価ができる。 菊福鶴は平成4年度に兵庫県から導入したものの昨年病死したが、 今後産子の市場価値 が上昇してくるものと予想される。 また、 事業団では今年度は菊福鶴の血統に近い 「北谷 福」、 「北福照」、 「北鶴照」 を導入し、 現場後代検定を実施している。 これらの種雄牛は、 いずれも菊福鶴に非常に似た遺伝子形質を持ち合わせているものと みられている。 「菊福鶴」 の産子は、 比較的大型なので肥育素牛のほか、 繁殖雌牛にも活 用したいと考えている。
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