◎地域便り


センターから広がるハム・ソーセージ作りの輪

愛知県 廣瀬輝男


 愛知県畜産総合センターでは、 家畜関係の通常業務のほか、 ふれあいドーム・ふ
れあい研修館・ミニ動物園など開放型の施設を備え、 地元消費者との交流にも大き
く力を入れている。 

 中でも、 ふれあい研修館で毎週月、 火、 木、 金曜日の4日間開催している手作り
ハム・ソーセージ等の料理教室は大盛況で1か月以上先まで予約が入っている。 

 この料理教室の主な目的は、 消費者が畜産物加工を身近に体験することによって
国産畜産物に対する理解を深め、 消費拡大の一助とすることとしている。 参加者に
は、 畜産物の生産現場であるセンターの業務を見学する機会も設けられている。 

 一度参加した者のほとんどが、 再び参加を希望する場合が多いため、 センターで
は家庭でも簡単に作れる方法 (段ボール紙、 ベニヤ板を利用したスモークハウスの
作り方等) や材料の入手方法等を紹介している。 一部にはグループで加工機器を購
入するなど本格的にハム・ソーセージ作りに取り組む例もあり、 県下各地域でハム
・ソーセージ作りの輪が広がっている。 

 また、 畜産農家の参加者も多く、 生産者が自分の生産する畜産物を理解する場と
もなっている。 ここで研修した渥美郡田原町の養豚農家の婦人達は、 今春オープン
した田原町農業公園で、 来訪者を対象に地元産豚肉を利用したソーセージ作りを伝
授しているほか、 北設楽郡東栄町でも、 消費者を対象に鶏肉を利用したソーセージ
作りの施設整備を進める等の動きがでている。 

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