◎地域便り


島の特質を生かし子牛取扱3千頭達成

鹿児島県 宝 正己


 JA徳之島 (鹿児島県大島郡徳之島町および伊仙町) 子牛取扱3,000頭達成記念大
会が、 11月4日に開催された。 

 JA徳之島の子牛取扱頭数は、 昭和54年度は493頭に過ぎなかったが、 豊富な草資
源の利用と、 さとうきびや園芸との複合経営の主要作目として着実に増え、 平成6
年度には3,147頭となった。 

 大会には、 前日開催された約60km離れた沖永良部島の子牛せり市に参加していた
購買者をチャーター船で迎え、 徳之島町および伊仙町の子牛生産者や畜産関係者な
ど600人が出席した。 子牛価格の低迷、 産地間競争の激化、 担い手農家の高齢化な
ど厳しい情勢の中での3,000頭達成を祝うとともに、 4,000頭達成へ向けての決意を
新たにした。 

 記念式典では、 3,000頭達成に貢献のあった生産者および団体などの表彰に続い
て、 県経済連会長、 徳之島町長の 「豊富な草資源を生かした低コストで高品質な子
牛生産による経営安定と更なる発展を」 との激励に応え、 伊仙町畜産振興会長が 「
優良素牛の導入を積極的に行い産地の確立を図ろう」、 「購買者が安心して買える素
牛供給体制を確立しよう」 などのスローガンを宣言し、 割れんばかりの拍手で承認
された。 

 記念祝賀会では、 徳之島産牛肉の焼肉に舌鼓を打ちながら、 農協婦人部の踊りや
島歌などを楽しんだ。 その後会場を闘牛場に移し、 記念祝賀ナイター闘牛大会が開
催された。 入場料が通常より安いこともあり、 約3,000人が1トン近い闘牛の熱き
肉弾戦をたんのうした。 農協組合長の 「4,000頭達成記念には無料で全島一決定闘
牛大会を開催したい」 とのあいさつに、 指笛など大声援が送られ、 島挙げての肉用
牛増頭への熱気が感じられた。

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