◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

北海道産黒毛和牛が4, 280円/sで取引き

(北海道 川田 武)

 


  昨年12月、 北海道早来町で開催された平成6年度北海道枝肉共励会 (ホクレ
ン主催) には、 全道各地から86頭が出品され留萌支庁管内小お平びら町の農事
組合法人寧ねい楽らく肉牛肥育組合の黒毛和種去勢牛 「光安号」 (4年5月生
産) が最優秀賞に輝いた。 
 
 審査結果は、 歩留、 肉質などで最高A5の格付で、 特に霜降りの度合を示すB
MSは最高ランクに近い11であった。 講評でも 「黒毛和種肥育牛として文句のつ
けどころのない理想的な肉質」 と最高の評価を受けた。 
 
 表彰後のセリでは、 枝肉1s当たり4, 280円で札幌の業者が落札した。 この
クラスでは、 2, 500円前後が一般的価格で、 道内では4, 000円を超えることは
あまり例がなく、 当然留萌支庁管内からは初めての快挙である。 
 
 寧楽肉牛肥育組合は一貫経営を目指して、 昭和56年に設立された。 和牛頭数
は繁殖雌牛20〜30頭のほか、 肥育牛を常時110頭前後飼養している。 組合員数
は、 水田経営を専業とする農業後継者3名である。 
 
 全道共励会には、 昭和57年から毎年出品しており、 昭和57年、 58年、 63年と
平成元年の計4回優秀賞を獲得している。 同組合の山口代表は最優秀賞に頬を
ほころばせながら、 「和牛は優秀な系統の確保と育成期での良質粗飼料の不断給
与で強靱な内臓としっかりした骨格作り、 肥育に入ってからの月齢と体重変化
に応じた良質飼料のサジ加減、 良好な飼育環境条件などが大切」 と強調してい
る。
 

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