◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

和牛改良組合の連携活動

(群馬県 奥木 徹)

 


  群馬県の和牛改良組合の歴史はまだ浅く、 平成元年に利根郡新治村に第1号
の組合が認定を受けてから、 県や関係機関の指導のもとに除々に増え、 現在で
は嬬恋村、 甘楽町、 安中市、 吾妻町の計5組合が認定されている。 
 
  これらの組合で群馬県和牛改良組合連絡協議会が組織され、 6年4月現在全
体で219戸の繁殖農家により、 繁殖雌牛1, 153頭が飼養され、 規模は拡大して
きている。 
 
  この連絡協議会や改良組合の今までの活動は、 地域における和牛改良増殖と
本原登録の推進を主軸とし、 各種補助事業を有効に活用した優良雌牛の地域内
保留の推進等であった。 
 
  今年度は、 和子牛の生産技術や資質の向上等を図ることを目的とした連絡協
議会主催の講習会が、 平成6年11月、 群馬県一の和牛生産地である利根郡新治
村で開催された。 
 
  講師には、 全国和牛共進会で上位入賞している鹿児島県末吉町の森岡六男氏
を迎え、 和牛生産者や関係指導機関担当者等120名が熱心に聴講した。 午前中
は、 森岡氏の和牛に対する愛情溢れる飼育体験や苦労話、 共進会に出品するに
当たっての準備等についての講演があり、 午後は実技で、 準備された和牛3頭
の調教の実演に驚嘆の声が上がった。 
 
  県産黒毛和種の品質向上を進め、 先進地に匹敵する産地化を目指すために、 
県内和牛関係者からは、 和牛繁殖組合や連絡協議会の積極的な活動に期待が集
まっている。 
 

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