◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

天北地方でサイレージ密度の実態調査

(北海道 高木 正季)

  密度 (1立方メートル当たり重量) の高いサイレージづくりは、 サイレー
ジ調製の基本技術。 北海道浜頓別町にある天北農業試験場では、 農業改良普
及センターとともに、 今春から地区内のサイレージ密度についての実態調査
を試みている。 
 
  バンカーサイロを中心に80点ほどの調査を実施し、 サイレージカッターで
ブロック状に切り出したサイレージの重量(約700kg)、 体積、 PH、 乾物率等
を測定している。 
 
  これまでの調査値をみると、 1立方メートル当たり重量は原物量で300kg
から1t近くのものまであり、 サイロの上部と下部といった取り出す部分や
農場間の格差が大きいことがわかった。 また、 密度の高いものが品質的に優
れている傾向も明らかになった。
 
 最近、 塔型サイロに代わって普及しているバンカーサイロは、 大型機械に
よる踏圧作業がしやすく、 密度の高いサイレージ調製に好都合である。 とこ
ろが密度の把握は、 勘に頼っているのが現状であり、 調製作業段階で密度が
わかる実用的な測定法が待ち望まれている。 この調査は、 これらの期待に応
えるためのもので、 年明けにはデータがまとまる予定となっている。 
    

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