◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

「おいしい自家産豚肉150kg」 食べ放題

(愛知県 山内 秀昭)

  渥美郡養豚研究会主催のバーベキュー大会が9月23日、 渥美半島の中程、 田
原町仁崎海岸海水浴場で開催された。 

 渥美郡養豚研究会は、 渥美郡の養豚農家49名で組織され、 会員相互の親睦と
養豚に関する情報交換及び技術の研さんを図り、 地域養豚農家の発展に寄与す
ることを目的に昭和55年に結成された。 地域の35歳以下の養豚家の加入率は85
%で、 昨年から役員起用や運営を若手会員が担当、 活動内容にも若手の要望が
反映されている。
 
 このバーベキュー大会は今年が初めての試みで、 狙いは、 国産豚肉の消費拡
大と日頃の感謝の意味を込めて自らが生産した 「おいしい国産豚肉」 を消費者
に食べてもらい交流を深めることにある。 

 当日は台風13号の接近が心配されたが、 新聞・ラジオでPRされ、 無料でしか
も食べ放題とあって、 県内各地から1,200人 (郡内55%他地域45%) の参加が
あった。 豚肉は、 研究会から120kgと地元銘柄豚グループの協賛30kgと合わせ
て150kg用意されたが、 開始から2時間程でなくなった。 

 併せてバーベキューのたれコンテストも開催された。 参加者は事務局にたれ
の作り方・材料及び分量・作り方のポイント等を添えて応募することになって
おり、 当日は15点のたれが集まった。 コンテストは、 バーベキュー大会参加者
の中から審査員30名を研究会が選び投票により行われ、 上位3名には記念品
 (地元産のハム、 ソーセージ詰め合わせ) が進呈された。 

 研究会の代表河合充氏 (38歳) は、 予想以上の反響に来年以降も継続的に開
催したい、 将来的には豚肉、 ハム等の販売も考えていきたいと話している。
 
 27日に反省会を開き、 各担当班 (イベント班、 鉄板班、 駐車場班等) の反省
や意見と当日実施したアンケートの集計結果が報告された。
 
  「私の思っている農業感では後継者不足がすぐ頭に浮かぶが、 今回のイベン
ト参加で実行委員に若い方が多く将来が楽しみです。 今後も私たちに『おいし
い』かつ『安い』豚肉の提供をしてください」 というアンケートの感想に象徴
されるように、 若手が中心となり各担当者が責任を持って臨んだ結果が評価さ
れ、 今後の豚肉生産の励みになった。 また、 若手の結束力が強まったことも大
きな成果であった。
 
    

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