◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

とっとり牧場フェア、 家族連れで大盛況

(鳥取県 田中 重樹)

  夏休み最後の日曜日の8月27日、 鳥取市街を眼下に臨む静かな牧場が時な
らぬ大歓声に包まれた。 普段はめったに行き交うこともない細い山道に車が
連なり、 あらかじめ牧草の刈り取られた広い草地は、 期待に胸を膨らませた
子供達や家族連れであふれていた。 
 
  ここ鳥取放牧場では、 牧場の素晴らしい景観と県内で生産された畜産物の
おいしさを多くの消費者に知ってもらおうと、 鳥取県畜産振興協会の主催で
、 多くの畜産関係者の協力を得て初めての牧場フェアが盛大に行われた。 

 当日は心配していた天気も良好で、 会場は開会の1時間以上も前からぞく
ぞくと、 家族連れがつめかけ、 メインイベントの牛の丸焼きが始まる11時半
頃には、 すでに会場を埋め尽くすほどの賑わいとなった。 

 来場者数を1,000人と想定して準備を進めてきたが、 牛の丸焼き食べ放題
の魅力は大変なもので、 公表で1,800人、 実際は2,000人以上の人が、 用意
した牛の片身、 イノブタ1頭、 羊1頭の丸焼きを目指して殺到した。 

 あくまで牧場らしく、 大人も子供も一緒に楽しめるフェアにしようと、 隣
接した草地に牛を放し、 牧場職員が大型機械による乾草づくりの実演をする
など雰囲気作りに一役買った。 また、 子供達にはラップサイレージのフィル
ム部分を白いキャンバス代わりにした落書きコーナーやパドックの一画に設
けたミニ動物園が人気を集めていた。 

 特別なセレモニーもなく、 派手な演出もなかったが、 畜産関係団体や近く
の婦人グループの献身的な協力もあって、 来場者はのんびりと牧場の1日を
満喫したようだ。

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