◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

市場の統一でセリに活気を

(鳥取県 山崎 和夫)

  JA県農とっとりは今年9月から和子牛のせりを、 近代的設備の整った県中
央家畜市場 (東伯郡赤碕町) に一本化した。 
 
  これまで和子牛のせりは、 県の東部・中部地区は中央家畜市場で、 また、 
西部・日野地区は、 西部家畜市場 (西伯郡岸本町) でと2カ所に分かれて開
かれていた。 
 
  2市場全体の上場頭数は、 平成4年度5,063頭、 5年度4,809頭、 6年度
4,429頭と年々減少。 このため上場頭数を拡大し、 買い手のニーズにこたえ
た有利な販売を目指そうという家畜市場再編の一環として、 5年9月に中央
家畜市場が完成し、 さらに統一に向けて着々と準備が進められてきた。
 
 統一後の初せりは9月6日に行われ、 購買者約100人、 入場頭数345頭と従
来に比べより一層の活気を呈し市場は熱気に包まれた。
 
 総平均価格も前回の7月に比べると大幅に上昇したため、 元の西部市場管
内の農家にも市場が遠くなるなどのデメリットはあるものの、 一様に満足そ
うであった。 生産農家は 「県下あちこちの子牛を見せてもらい、 参考になり
刺激を受けた」 と、 また購買者は 「1カ所で県全部の子牛を一日のうちに吟
味、 購買でき、 大変便利になった」 と話していた。 

 県農とっとり前畜産部長吉田忠男氏は 「本県の和子牛の市場対策には、 せ
り2カ月前の離乳の効行とバラツキの少ない平均体重270kgの子牛の出荷が
必要であり、 今後の改善努力に力を入れなくては」 と語っていた。  

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