愛知県/森下 忠
愛知県の半田市酪農婦人部では、 コンピュータを活用した経営記帳に有志で取 り組んでいる。 今から5年ほど前、 半田市の酪農婦人部を対象にして、 知多農業改良普及所が コンピュータを使った経営記帳の呼びかけを行った。 その結果、 興味のあった女 性が集まり、 ノート型のコンピュータを共同購入し、 経営記帳会を開始した。 現 在では、 半田市内の酪農女性10名と美浜町、 南知多町からのそれぞれ1名で、 合 計12名が参加している。 記帳会は毎月2回実施しており、 各自がコンピュータを 主に農協の会議室に持ち寄って簿記記帳や減価償却台帳の作成、 それをもとにし た決算を行っている。 参加者は、 当初は簿記記帳にもコンピュータにも不慣れで、 その操作もおぼつ かなかったが、 今では初心者に指導できるまで上達している。 また、 なかには女 性に支払われた専従者給与が、 個人の財産として確保されるよう、 家計と酪農経 営に流用させないようにした酪農家さえある。 女性の経営記帳の実施は、 「どんぶり勘定」 になりがちな酪農経営からの脱却 と、 女性の経営への参加を促している。 女性の積極的な経営参加により、 より発 展的な酪農経営が志向されている。元のページに戻る