◎地域便り


自動給餌機で省力化と乳牛のきめ細かい管理を実現   

愛知県 稲吉金一

 愛知県一色町の酪農家山本利昭さん (47歳) は、 今まで使っていた旧式のコン

プリートフィーダーにかえて、 昨年6月より新しい自動給餌機を導入して飼料給

与を行っている。 この自動給餌機の特徴は、 タイマーセットによる多回給与と、 

コンピュータ連動による個体別飼料給与が可能な点にある。 一般につなぎ牛舎の

TMR (完全配合飼料) は、 別にサプリメント (補助飼料) を給与することが多い

が、 この機械は基礎飼料のほかに2種類までの飼料混合ができるので、 乳牛の能

力に見合った適正給与が一度にできることが魅力である。 



 導入費は、 本体価格300万円と工事費280万円で合計580万円であった。 山本さ

んがこの機械を導入した動機は、 乳牛の個体別飼料給与の徹底と省力にある。 今

まで乳牛の飼料給与はTMRであったが、 どうしてもボディーコンディションの調

整がうまくいかなかった。 しかし、 この機械を導入してから調整が思うようにな

り繁殖成績や乳成分が向上した。 また、 飼料の調製や給与時間も1日2時間程度

の短縮になったという。 



 現在この機械は、 県内で5台以上が稼働しており、 つなぎ牛舎における新しい

飼料給与方法といったことで注目されようとしている。 


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