◎地域便り
岩手畜産流通センターの新加工施設完成
岩手県/小笠原 信幸
株式会社岩手畜産流通センターでは、 食肉輸入の増大等に伴う物流構造の変化
と競争激化に対応するため、 昭和47年から稼働している本社工場を新しくして生
産性の向上を図り、 品質・衛生管理面も大幅にレベルアップさせた。 同センター
は、 県内肉畜総生産の40%以上を扱う国内有数の産地食肉センターであり、 今回、
食肉等流通体制緊急整備事業を導入し、 平成6及び7年度の2カ年間で総事業費
約28億円を投入した。
平成6年度は、 豚部分肉処理加工施設と副生物処理施設の増築、 調理食品加工
施設の新設、 揚水施設や汚水処理施設の増設を中心に整備し、 豚部分肉の処理頭
数が、 従来の550頭/日から800頭/日に増え、 内臓処理能力も20%向上した。
また、 新設した調理食品加工施設では、 ローストビーフ、 生ハンバーグ、 生ウ
ィンナーなど非加熱加工食品を製造しており、 売れ行きも好調である。
平成7年度は、 肉牛処理加工施設が新設され、 懸垂除骨システムや枝肉冷蔵保
管庫などが配備され、 牛部分肉処理頭数も、 従来の80頭/日から100頭/日に拡
大したほか、 冷蔵保管の収容能力も50%向上した。
また、 同センターは、 肉製品の安全性や高品質を志向する消費者ニーズに的確
に対応するため、 食肉の処理・加工のそれぞれの工程ごとに肉・肉製品の付着細
菌数を検査するシステムを整えるとともに、 来年開催される第7回全国和牛能力
共進会の 「肉牛の部」 の会場としても活用されることになっている。
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