◎地域便り


地ビールと共に伸びるハム・ソーセージ

鳥取県/四門 隆

 鳥取県東伯町は二十世紀梨の産地として知られ、 海外輸出にも古くから取り組

んでいる。 また、 年間ブロイラー600万羽、 肉用牛5,500頭の出荷を行っている畜

産と果樹の町である。 



 この東伯町で、 食肉製品やハム・ソーセージなどの加工品の需要拡大を目指し

て山陰地方初の地ビールレストランがこのほどオープンした。 



 東伯町農協は、 昭和53年に東伯和牛を使ったステーキハウスを開店し、 国道9

号線の名所となっていた。 さらに、 昭和57年に当時の西ドイツから食肉加工マイ

スターを1年半招請し、 ドイツ風のハム・ソーセージの製造技術を習得、 以降人

気商品として販売を行ってきた。 



 しかし、 食し好の変化や施設の老朽化が目立ちはじめたことから、 レストラン

や直売所の改装を計画。 そこで規制緩和されたばかりの地ビールに着目、 東伯町

産の畜産物の需要拡大の目玉企画とした。 従来の人気商品、 ドイツ風のハム・ソ

ーセージに合わせ地ビールもドイツ式をと、 4月にはドイツからブラウマイスタ

ーを招きビールの製造に取りかかった。 



 こうして、 レストラン、 ビアバー、 物産館、 地ビール工房が一体となった 「東

伯プラッツ」 が、 去る6月1日にオープンした。 話題の地ビールの発売とあって

開店前から長蛇の列ができるほどの盛況ぶりである。 製造量が間に合わず、 制限

販売でやりくりするなどうれしい誤算となった。 



【ブラウマイスターを招き、地ビールも好評の「東伯プラッツ」】



 もちろん、 食肉製品やドイツハム・ソーセージの売上げも地ビール効果によっ

て急激な伸びを示しており、 ハムギフトと地ビールセットも好調である。 今、 畜

産のまち東伯町は非常に活気づいている。 




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