◎地域便り


展示鶏舎で鶏への親しみを

愛知県/松山 國臣

 愛知県の名古屋市農業センターは、 都市型農業公園として、 営農者を対象とし

た活動のみならず、 広く一般市民に対し農業についての理解を深めるための活動

と、 施設整備を図ってきた。 その一環として平成8年4月26日に展示鶏舎をオー

プンした。 展示鶏舎は建築面積289平方メートルの鉄骨平屋建で、 通常の鶏舎と

趣を変え、 屋根に風見鶏を配した洒落た外観となっている。 



 展示鶏舎では、 原種の赤色野鶏をはじめ、 我が国で古来より改良され国の天然

記念物にも指定されている日本鶏12種や、 特徴ある外来種6種が、 20の部屋に分

けて展示してあり、 各種の特徴の比較や、 採餌、 砂浴、 交尾産卵などの鶏の各種

行動が観察できる。 また付属施設としてふ化展示室があり、 常時ふ卵・ふ化が行

われている。 毎日来園者がふ化の様子を観察できるほか、 パネルや標本で卵につ

いて一通り理解できるよう展示されており、 来園者の人気スポットとなっている。 



 近年、 市民とりわけ子供たちにとって、 食物としての鶏肉や卵は知っていても

その元となる鶏についての馴染みが薄いなかで、 鶏に対する親しみや、 理解を深

める施設となることを希望している。



【洒落た外観の展示鶏舎】




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