◎地域便り


最新鋭 「味付き肉類乾燥システム」 完成

宮崎県/田中 慎一

 宮崎県工業試験場と国富町のボイラーメーカーが2年前から共同開発を進めて

いたビーフジャーキーなどを作る最新鋭の 「味付き肉類乾燥システム」 が完成し

た。 マスコミ関係者ならびに本県畜産、 食品、 エネルギー技術関連業者が参加し、 

4月25日に県工業試験場で公開された。 



 従来のシステムは、 味付き肉を引き出し式のステンレスの棚に載せ、 温風のみ

で乾燥を行っていた。 このため、 乾燥室内での肉の置き場所により、 乾燥に偏り

が生じ、 品質低下を招いていた。 しかし、 新システムでは、 上下のふく射パネル

内を加熱された大豆油が循環することで、 遠赤外線加熱を行い、 さらに温風を併

用することで、 均一に乾燥させることが可能となった。 このシステムにより製造

したビーフジャーキーを試食したところ、味も良く歯触りも適度で、 おいしいも

のであった。 



 本体は、 幅1m、 奥行き2m、 高さ2.5mで、 その内部は、 引き出し式のステンレ

ス棚と厚さ1cmのステンレス製ふく射パネルが交互に組み込まれた構造である。 

温度はコンピュータにより、 50〜120℃の希望温度を自動設定でき、 牛肉や豚肉

なら、 10kgを約2時間で乾燥肉へ加工することができる。 熱源は、 灯油バーナー

で、 1時間当たり約1リットルを消費する。 



 この新システムには、 県内外の関係業者、 数社からの引き合いがきており、 今

後、 注目を集めそうである。



【均一な乾燥ができる「味付き肉類乾燥システム」】



【新システムで作られたビーフジャーキー】



 問合せ先:宮崎県工業試験場

      TEL 0985−51−7211




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