★ 事業団便り


ふるさとからの直行便
5万人が見て、 食べて、 考えた 「特産畜産物フェア」

企画情報部 滝本 静男
 10月18日〜20日の3日間、 神奈川県川崎市の(財)日本食肉流通センターで、「特
産畜産物フェア」  (当事業団主催) を開催したところ、 約5万3千人の方にご来
場いただきました。 

  「特産畜産物フェア」 は、 当事業団が、 国内各地の牛乳・乳製品、 食肉・食肉
加工品等の畜産物を、 農林水産省、 都道府県等の協力を得て、 消費者等に展示、 
即売し、 畜産物に関する知識の普及・啓発を図り、 畜産物の需要増進に資するた
めに、 年に数回開催しています。 



 【全国の「おいしさ」が集合】

 川崎市での開催は今年で5回目になります。 「部分肉フェア」 ((財)日本食肉流
通センター等主催)、 「ジャパンミートピア'96inかながわ」 ((財)日本食肉消費総
合センター等主催) と同時開催し、 畜産物の販売コーナーのほか、 知識普及コー
ナー、 料理教室、 コンピュータを使ったクイズ、 家畜とのふれあい牧場、 無料バ
ーベキュー、 コンサート等々、 様々な催しが企画され、 スタンプラリー形式で会
場を1周しながら、 幅広い層に楽しんでもらえるよう、 工夫を凝らしたイベント
となっています。 

 【知識普及コーナー インターネットを利用した情報ネットワーク】

 今回のフェアには、 全国各地から22 (18道県からの参加) の出展がありました。 

 出展の動機はいろいろあるようです。 自分たちが育てた家畜から作った製品に
ついて、 都会の消費者の反応を知りたいという、 アイスクリーム等を出品した長
野県長門牧場の尾崎さんは、 「県の物産展で1位になったが、 それで満足してし
まって、 味が1人よがりになってしまうと困るから」 と言います。 手作りハムの
宮城県 「とんたろう」 の鈴木さんも、  「お客さんから、 ああしたら、 こうしたら
というご意見がいただける。 ハム作りの仲間が集まっているので、 どんなものを
どんな風に作っているか、 値段や企業秘密に当たるような情報の交換もできる研
修の場です」 と話してくれました。 

 畜種全般のPRも兼ねるのが、 栃木県 「みちのく蜂舎」 の釘田さん。 生きた蜂を
箱に入れて店頭に置き 「蜂は家畜だということはあまり知られていませんが、 は
ちみつの他にもいろいろな商品があります。 蜂について聞いていただければ何で
もお答えします」 と熱っぽく話してくれました。 

 毎回参加の 「讃岐牛」、 香川県畜産課藤原さんは、 「一度買って食べてくれたお
客さんは、 毎年買いに来てくれる。 自由化で生産者の方も苦しいですが、 消費者
の方に、 国産品と輸入品との味の違いが分かってきてもらえたようです」 と言い
ます。 

 出展者の方は、 売ることよりも自分達の作った畜産物の良さを分かってもらい
たいという気持ちで参加されているようです。 そのため、 会場では、 皆さんが来
場したお客さんと熱心に話をされている声でにぎわっていました。 あるお客さん
は、 入る前には 「畜産なんて言葉、 よくわからない」 と言っていたのに、 帰りに
は 「おいしくて、 健康に良いみたい」 と言いながら包みを手にしていました。 

 お客さんの多くは、 このフェアで、 自分の目で見て、 試食をして、 店にいる生
産者と直接話をして 「おいしさ」 「新鮮さ」 「安心さ」 等を基準に国産の畜産物を
お選びいただいたようです。 

 今回は、 会場のいたる所で牛肉を提供していたこともあり、 牛乳やアイスクリ
ーム等の乳製品に人気が集まりました。 全品とも初日からかなりの売れ行きとな
り、 最終日の午前中には早くも完売した店も出てしまい、 午後から来られたお客
さんには、 商品が十分揃わずにご迷惑をおかけすることとなりました。 

 フェアは、 ご来場いただいた方々、 出展者、 関係者の皆様のご協力により無事
終了することができました。 本当にありがとうございました。 

 次回は来年2月〜3月頃に、 東京都内の百貨店での開催を予定しております。 
日程や会場等については、 後日、 本誌でご紹介します。 皆様、 是非、 ご来場下さ
いますようお願いします。

 【牛に触ってみる子供たち】



 【畜産物を利用した料理教室も人気】




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