◎地域便り


「豚コレラ発生!」 を想定して防疫演習

愛媛県/二宮 昌徳
 愛媛県下の家畜保健衛生所及び関係県職員約50名が集まり、 10月25日、 「第24
回海外家畜悪性伝染病防疫演習」 を周桑郡小松町で実施した。 

 この演習は、 昭和49年に牛の 「口蹄疫」 の発生を想定して実施されて以来、 伝
染病発生時の防疫体制の確立と防疫機能の向上並びに関係者の意識の高揚を図る
ことを目的として毎年行われている。 

 今回は、 全国で現在取り組み中の豚コレラ撲滅体制確立対策事業により清浄化
が達成された後に、 本病が発生したという異例の事態を想定し、 机上演習を行っ
た。 

 演習では、 疑似患畜の届出から病性決定に至るまでの 「初動措置」 に始まり、 
「病性鑑定」、 「検診」、 「殺処分」、 「焼埋却」、 「緊急消毒」、 「緊急ワクチン接種」、 
「移動規制」 の一連の防疫措置等について討議がなされた。 

 中でも、 (1)発生時に不安を抱く養豚農家に対する指導のあり方、 (2)大規模
化する養豚場における殺処分方法、 (3)都市化が進展する地域での焼埋却の方法
と場所の選定、 (4)緊急ワクチン接種の方法と実施範囲、 (5)養豚農家が散在化
する中での移動規制の範囲等について熱心に議論がなされ、 新たな防疫対策の取
り組み方法が検討された。 

 来年度は、 今回の机上演習の検討内容を踏まえ、 畜産農家、 市町村及び農協職
員、 畜産関係団体職員等の参加を求め、 実動演習を行う予定である。


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