◎地域便り


新飼料でラクラク良質子牛生産

宮崎県/横山 三千男
 肉用子牛育成の初期段階での重要ポイントは、 離乳までをスムーズに育てるこ
とである。 初乳を迅速に摂取させ、 その後反芻機能が始まる2週齢から良質粗飼
料、 濃厚飼料をいかにバランスよく給与できるかにかかっている。 

 しかし、 現実は粗飼料の品質のバラツキ、 雄雌子牛同居飼育、 月齢別飼育の不
徹底、 母牛の低乳量、 低乳質などの課題があり、 子牛発育にバラツキがみられる。 
そこで、 宮崎県経済連を中心に、 県内各JAの研究により、 良質子牛生産のための
新飼料が開発された。 内容は子牛の生理に合わせて、 粗飼料と濃厚飼料をバラン
スよく混合した飼料である。 各地域で給与試験を実施し、 その成果をもとに平成
8年4月より供給を開始した。 

 現在までの評価は高く、 子牛の発育は良好、 また、 粗飼料と濃厚飼料との別々
の給与に比べて給与が楽なことから、 生産者に好評である。 宮崎県は良質子牛生
産県として有名であるが、 更に本飼料をもとに子牛の発育の斉一性の向上と、 繁
殖農家の増頭手段としての普及を図り、 肉用牛産地として確立を目指したい。 


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